ロジカルシンキングという言葉は知ってはいる。
仕事の時は心がけているつもり。
でも、人にうまく説明できない。
また、具体的に何をすればロジカルシンキングをした事になるのか分からない。
この記事にたどり着いたあなた、当てはまるものがありませんか?
関連:[仕事術] ロジカルシンキングの基本技術|「要素分解」を15分で身につける
安心してください。こちらの記事でシンプルかつ、具体的に説明いたします。
そして、明日からすぐに使える実践的な考え方を1つお伝えします。
たった1つですが、いくつものビジネスシーンで活用できる便利でパワフルな考え方です。
✅ このページであなたが得るもの
・ロジカルシンキングの基本を理解する
人に説明することができるようになります
・ロジカルシンキングの利用方法を知る
どんな場面で使う(活かす)のか理解できます
・ロジカルシンキングの方法を1つ得る
明日からすぐに実践できます(練習不要)
この記事を参考に、15分ですぐに使えるロジカルシンキングの方法を身につけてください。
それでは、順を追って解説いたします。
1. ロジカルシンキングとは

ロジカルシンキングはよく耳にする言葉ですか、日本語では何と訳されるかご存じですか?
そもそも何ができるとロジカルシンキングなのでしょうか。
まずは、その意味を簡単に理解してきましょう。
・ことばの意味
ロジカルシンキングは日本語では「論理的思考」と訳されます。
そして、「論理的思考」とは一般的に下記のように説明されます。
- 順序立てて、整理して考えること
- きちんと筋道を立てて考えること
- ものごとを要素ごとに分解して考えること
実際には他にも様々な要素がありますが、この記事では意味ではなく、『方法』を伝えるのが目的ですのでシンプルにまとめます。
・ロジカルシンキングを身につけると・・・
判断力が高くなる + 判断のスピードも上がる
= 仕事が早くなる、正確な処理ができる
普段意識していないかもしれませんが、仕事をしているとき、あなたは常に判断に迫られています。
しかも、その回数は1日でもかなりの回数です。
今日の仕事で、何かを判断したときの回数を考えてみてください。
業務の順番や進め方、問題の解決、資料作成など、すべてに判断がつきものです。
その1つ1つの判断の質とスピードを上げることができれば、あなたの仕事の処理速度はグッと上がると思いませんか?
コミュニケーション能力UP
= 相手を納得させる、信頼を得る、人を動かせる
一般的な会社に勤めていれば、社内・社外を問わず、あなたはあなた以外の誰かと、誰かのために仕事をしています。
その相手に物事をロジカルに説明ができると、あなたが伝えたいことを相手が理解してくれやすくなります。
さらに、理解しやすいということは、納得もしやすく、行動にも移してくれやすいという点につながります。
他にも、分析力・問題解決力・説得力など、ロジカルシンキングの力をつけるだけで、様々なスキルの向上が同時に向上します。
では、実際に何をどうすればよいのか?
具体的な方法を1つご紹介します。
ここからが、この記事で一番重要なポイントです。
2. 決め手は「空 → 雨 → 傘」

ロジカルシンキングでよく用いられるのが「空・雨・傘」です。
どこかで聞いたことはありますか?
これは「天気」という、身近な事象を用いた、ロジカルシンキングを説明するときの有名な例です。
空が曇っているという”事実”
↓
雨が降るんじゃないかという”推測・解釈”
↓
傘を持っていこうという”判断”

このように、
出かけようと思ったら、空が曇っている(事実)
もしや、雨が降るんじゃないか?(解釈・推測)
じゃあ傘を持っていこう(判断)
という考え方の流れは、論理的(ロジカル)であると言えます。
誰でも考えつくこんな簡単なことをなぜロジカルと言えるのか?
シンプルですが、この考え方の流れはロジカルであると言えます。
それは、上の図で「だから」で繋がっている『事実 → 推測 → 判断』の3つの要素を、逆にしても「なぜなら」でつなぐことができるからです。

このように、順番を逆にしても「だから」と「なぜなら」を使って、両方向から成立する事象は、自分はもちろん、相手が見ても矛盾がない状態で、ロジカル(論理的)な状態です。
矛盾がないため、自分の中で理解度を上げたり、相手に伝えるときは説得力を持たせることができます。
では、実際のビジネスシーンでどう活用していくのか、例を用いて解説します。
3. ロジカルシンキング『空・雨・傘』 発動

ここでは、「空・雨・傘」の考え方が、実際にどういう場面で、どういう使い方をするのか解説していきます。
あなたも会社でこんな状況に陥ったことはあませんか?
【NG例】キャンペーンに関する話し合い
上司A=ベテラン営業部長
部下B=入社3年目
~ある日~
上司A「Bさん、去年の3月にしたキャンペーン3つくらいあるけど覚えてる?」
部下B「もちろん覚えてます!恒例のやつですね!」
「たしか、割引キャンペーンと、プレゼントキャンペーンですよね?」
上司A「お、さすがだね。明日の会議はその話し合いもするからね」
部下B「分かりました!」
~次の日~
上司A「それでは早速、3月のキャンペーンについて計画していこう」
「Bさん、割引キャンペーンだけど、今年もした方が良いと思う?」
部下B「はい、キャンペーンはした方が良いと思います」
(ん? 「する」 か 「しないか」の話し合いからスタートするの?)
上司A「なんでした方が良いと思うの?」
部下B「ん~と・・・・・・・・・。」
(毎年やってるから、、、なんて理由にならないな。)
上司A「よし、まずはキャンペーンにかかった費用と、その結果を出してみて」
「その次のステップはまた説明するね」
部下B「わ、分かりました。」
ここでのポイントは、Bさんが「キャンペーンした方が良い」という判断を下した点です。
この判断は、空・雨・傘 で言うと、「傘(判断)」に当たりますね。
では、例の中でBさんが下した判断 (傘) には、事実 (空) と解釈・推測 (雨) が無いことにあなたもお気付きになったでしょう。
言い換えると、空も見ずに、「雨が降るかもしれない」という予測も立っていないのに、玄関を出る時に何も考えず傘を持って出かけるようなものです。
もちろん、たまたま雨が降ることもありますが、ロジカルであるとは到底言えません。
それでは、この例で「空・雨・傘」を発動してみましょう。
【実践】「空・雨・雲」の使い方
この例の場合、「事実(空)」は何だと思いますか?
実は例の中で答えが出ていました。
そうです、上司のAさんが最後に言った「費用と結果」です。
実際の現場では他にも様々な要素が考えられますが、ここではシンプルに解説します。
このシーンでは「費用と結果」だけが、変わることがない事実です。
その事実やデータ(空)をもとに、解釈・推測(雨)をします。
例えば、過去3年の結果が少しずつ悪くなっているのであれば、このキャンペーンは改善が必要、または、しない方が良いのでは?という推測が立ちます。
そして最後に、判断・提案(傘)という流れにすることで、ロジカルな主張になるのです。
もし、Bさんがこの流れを意識していたとしたら、このような意見を主張できていたかもしれません。
【良い例】キャンペーンに関する話し合い
【判断・提案(傘)】
私は、割引キャンペーンは今年は見送ってよいかと考えています。
【事実・データ(空)】
なぜなら、過去3年間の結果を見てみると、このように、思うような結果が出せず、3年連続でこの時期の売上は減少しています。(データを見せる) また、費用も決して小さな数字ではありません。(数字を見せる)
【解釈・推測(雨)】
そのため、昨年と同じようなやり方では理想的な結果は得ることができないと考えています。
【判断・提案(傘)】
ですので、私は今年は見送るという選択肢もあるのではと思います。もし、するのであれば、抜本的な改善が必要になるとも考えています。 部長はどうお考えでしょうか?
いかがでしょうか?
空・雨・傘 の3点を抑えるだけで、こんなにも説得力が増します。
ビジネスの場では、相手のことを考え、結果から伝えることが多いため、この例では「傘」から伝え、その後「空→雨→傘」の順になっています。
4. まとめ

ここまで読んだあなたは、”使い方”を理解できたのではないでしょうか?
一度理解してしまえば、シンプルで応用の利くスキルです。
「空・雨・傘」を常に意識することで、問題解決力・分析力・判断力・説得力など、ビジネスに関連する多くのスキルを一度に向上することができます。
今から意識して、「空・雨・傘」に当てはめながら仕事をしてみると、今までとは違った反応を周囲から得ることができるかもしれません。
最初は時間がかかってしまうかもしれませんが、繰り返すことで身に付き、そのスピードも上がっていきます。
もちろん、ロジカルシンキングに関する思考法はこれだけではありません。
また別の記事で、知ったその日からすぐに実践できる思考法をご紹介しようと思います。
<Reference?
ロジカルシンキングとは?意味・構成要素や訓練方法を解説 | GLOBIS 知見録
図解でわかる!ロジカルシンキング | 渡辺まどか
人材育成コンサルタントが本気で考えた全員転職時代のポータブルスキル大全|HRインスティテュート
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