もしあなたが社会人1年生であれば、仕事が遅いというのは当たり前です。
慣れることでスピードは自ずと速くなるものですが、できるだけ早く“正確で速い仕事”ができるようになりたいのであれば、一番手っ取り早く簡単にできる方法の1つがフォルダ・ファイルの整理です。
「それだけ?」
あなどってはいけません。「それだけ」で大きな、しかも複数の効果をもたらします。
解説に入りますが、お急ぎのかたは「02. フォルダ・ファイル名のルールを知る(実践編)」からお読みください。
01. フォルダ整理で得られる利点
・目的のファイルに最短でアクセスする – 効率UP
オフィスワーク中心の社会人がパソコン上でアクセスすることが一番多いと言えるのがフォルダです。
普段意識することはないと思いますが、メールやフォルダは1日1回は必ずアクセスするでしょう。私もおそらく1日に最低30回はフォルダにアクセスしています。
目的のフォルダに今よりも早くアクセスできるようになることは、あなたの作業効率を飛躍的に伸ばすことができます。それが1年、2年と積もれば相当な時間を節約することができます。
(例)1日30回、目的のフォルダを開くまで20秒かかる場合(100日間では)
20秒 × 30回 × 100日 = 60,000秒 = 1,000分 = 約16時間
100日間働いている間に、あなたは約2日間フォルダ・ファイル探しに時間を費やしている計算です。
もしこの時間を半分にできるとしたら?
(例)1日30回、目的のフォルダを開くまで10秒かかる場合(100日間では)
10秒 × 30回 × 100日 = 500分 = 約8時間
こちらの計算で分かるように、あなたはフォルダを整理できていない人と比べて、約8時間分も早く仕事を処理できるわけです。
・ファイルを整理することで正しいデータを引き出す
ファイル・フォルダ名に最適な名前を付けることは、正しいデータを引用することに直結します。多くのファイルが作成されるビジネスの場では、そのファイルが社内用であったり、社外の取引先、お客様用であったりします。
例えば見積もりを提示し、お客様からの要望で修正が数回あったとすると、似たようなファイルが複数できることになります。
もし数回にわたる修正を終え、最終確認で間違ったものを提示してしまっては、あなたの信頼はガタ落ちしてしまうでしょう。
社内でのファイルの誤った引用においても一緒で、上司からの印象や評価にも影響を与えかねません。
フォルダ・ファイル名を正しく、分かりやすくつけて整理することで、こういったミスを防ぐことができます。
フォルダに名前を付けることをラベリングとも言いますが、正しくラベリングすることで、適切なファイルを瞬時に判断して引用することができます。
02. フォルダ・ファイル名のルールを知る(実践編)
ここからは具体的にどうラベリングするのが効率的なのか解説します。
が、その前にフォルダ名のルールに関して知っておきましょう。
フォルダやファイルは名前順に並べたとき、下記の順番で並ぶようになっているのはご存じでしょうか。
(ここではWindowsの場合で説明しますが、Macでもそれほど大差はありません。)
1. 記号:〇 / ★ / ※ など
2. 数字:0 → 9 の順番
3. アルファベット:A → Z の順番
4. ひらがな・カタカナ:あ → ん の順番
5. 漢字
この性質を理解した上で名前を付けると、より見やすくアクセスしやすいフォルダ管理が可能になります。
それでは実際に例を見てみましょう。
03. 整理されたフォルダ・ファイル名の例
・数字を使って順番に意味を持たせたいとき
このように、順を追って進めたいプロジェクトで使用することができます。
また、アクセスする回数が多いフォルダに数字を振ることでフォルダを上位に表示し、表示場所を固定することもできます。
・日付順に並べる
このように、似た名前のファイルが連立している場合、最新のものを分かりやすくするために、最初に日付を挿入することで、作成された日を明確にでき、さらに名前順に並べ替えた際に日付順にすることができます。
<番外編>
・アルファベットを用いて名前を付ける
まずはアクセスしにくい例から
フォルダ名の順番に関する例を説明しましたが、このようにアルファベット・カタカナ・漢字が含まれるフォルダ名が同じ場所にある場合、あまり見やすいとは言えない順番に並んでしまします。
次にアクセスしやすい例
いかがでしょう。ここでは日本語名でつけられたフォルダの先頭に、イニシャルをつけました。
正直、見やすい整理の仕方ではありませんね。。。
しかし、“アクセスしやすい例”とご紹介しました。
実は、フォルダ上でアルファベットをタイプすると、そのアルファベットが頭文字に入っているフォルダにジャンプすることができます。
例えば、上記のアルファベットで統一されたフォルダ上で「S」とタイプすると、「S_佐藤様」のフォルダにジャンプしてくれます。
この画面でSをタイプすると(半角入力)・・・
このように一瞬で飛んでくれます。
このフォルダ数では実感できませんが、膨大な量のフォルダから目的の1つを探す際に、非常に役に立ちます。
ちなみに、、、
「ABE / AKAI / ASADA」のように同じイニシャルで始まる複数のフォルダが並んでいる場合、素早く「ABE」とタイプすれば、そのフォルダにピンポイントでアクセスできます。
ぜひお試しください。
04. おまけTips
・1秒以内に新規フォルダを作成する
新規フォルダはショートカットキーで作成することができます。
Ctrl + Shift + N
・右クリックを使わずフォルダ名を変更する
名前を変更したいフォルダを選択した上で、F2キーを押す。
または、フォルダ名の上でShiftキーを押しながらクリック
・大量のフォルダ名を変更するとき
先にフォルダを複数作成してから名前をつけていきたい場合、1つめのフォルダ名を変更した後、Enterの代わりにTabキーを押すことで次のフォルダに進めます。
・スペースキーは使わないのがベター
フォルダやファイル名にスペースがあると、別のファイル(エクセル等)から引っ張る際や、オンラインにアップロードする際にエラーが発生する確率が高いため、スペースの代わりに( – )や( _ )を使用するのが一般的です。
05. まとめ
会社によってはフォルダ・ファイル名に関してルールが定められた会社もあります。
もしルールがない場合、自分のフォルダを管理する際にアクセスしやすい名前の付け方を考えると、ファイルが大量になった数年後に、整理されていない人よりも速く、正確な仕事ができるでしょう。
今回は一部の例を挙げて解説しましたが、ぜひあなたもフォルダに保存する資料の種類によって、アクセスしやすい名前の付け方を考えてみてください。
あなたの1年後の仕事のスピードは、フォルダの”整理度”で決まります。
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