ロジカルシンキングという言葉はあなたもご存じでしょう。
また、それがビジネスシーンで役に立つということも、なんとなく理解しているのではないでしょうか?
では、実際に仕事に活かすには何をどうすれば良いのか?
何をしたら「ロジカルシンキングをした」と言えるのか?
この記事の目的は、そういったモヤモヤを解消し、あなたに15分で実践的な方法を伝授することです。
関連:[仕事術] ”空・雨・傘”でロジカルシンキングを武器にする
今回ご紹介するのは、ロジカルシンキングの基本技術、「分けて考える」という方法です。
この「分けること」は、難しい言葉で言うと「要素分解」とも表現されます。
この技術は、シンプルでありながら、様々なビジネスシーンで活用できる非常に便利な方法です。
できるビジネスマンの多くが実践している技術を、この機会に身につけてみてはいかがでしょうか?
✅この記事であなたが得るもの
・複雑なタスクに悩んだり、時間を取られることがなくなる
→ これまでより仕事のスピードを大幅にアップできる
・問題解決の力が身に付く
→ 頭や手を止めることなく問題解決に取り組める
・理解する力が身に付く
→ 上司に頼らず自分でやり抜くことができるようになる
それでは、これからロジカルシンキングの基本である「要素分解」に関して解説します。
より、実践的な方法として身につけていただくため、例を用いてケーススタディ方式で解説します。
ケース①: 「計画」を要素分解

最初のケースでは、何かをプランニングする際の要素分解に関して解説していきます。
例をあなたの会社の商品やサービスに置き換えて考えてもOKです。
例えば、あなたの会社が水(ミネラルウォーター)を販売することになったとしましょう。
もし、あなたがそのプロジェクトのリーダーだとしたらどう計画を立てるか、まず1分ほど考えてみてください。
・まずは横に展開する
ロジカルシンキングの基本、「要素分解」を利用する場合、具体的な計画や話し合いの前に、まず以下のように分けることができます。

細かい項目は省いていますが、ざっとこのように分けることができます。
ここでのポイントは、大きな項目から考えることです。
最初から細かい項目で分けてしまうと、計画が煮詰まってしまったり、計画の全体像を見失ってしまう可能性があります。
・縦に深掘りする
横に展開した項目を縦に深掘りしていくことで、より綿密な計画を立てることができます。

このように、一見、複雑に見えることでも、「分ける」という簡単な作業をすることで、無理なく作業をすすめることができます。
シンプルで簡単な考え方ですが
①まずは大きな項目を横に広げ、
②その後、縦に深掘りすること
を意識するだけで、このように漏れのない計画を立てることができます。
これが、ロジカルシンキングの1つ、『要素分解をする』ということです。
✅ ポイントまとめ
・テーマに対して横に展開する
・横への展開は大きな項目で分ける
(最初から細かく分けすぎない)
・横に広げた要素を縦に深掘りする
このように、「分ける」というシンプルな作業で、全体像を把握しやすくなり、計画を効率的に進めることが可能になります。
ケース②:「問題」を要素分解

次に、あなたの会社で今年度の利益が、前年度よりも落ちてしまったとしましょう。
この場合でも、要素を分けて分析することで、利益が落ちてしまった要因をあぶり出すことができます。
・問題の場所を洗い出す
この場合も、まずは横展開をしてみましょう。
例えば、商品に問題があったのか、売り方の問題か、別の問題があったのか、といった大きな項目で分けます。
次に縦への深掘りです。
例えば「商品」から要素分解していく場合、値段・コスト・品質といった項目に分けることができます。
そこからさらに深掘りすることで、問題の細部に到達することができます。

問題の原因が分かれば、対策を立てることができますね。
このように、要素分解は問題解決にも役立つ考え方です。
ここでのコツも、分ける際に、まずは大きな要素で分け、だんだん深掘りしていくにつれて的を小さくしていくことです。
✅ ポイントまとめ
・まずは大きく分解し、深掘りするつれて的を小さくしていく
・深掘りする中でも横展開して広げると、より正確な分析・判断ができる
ケース③:「長文メール」を要素分解

突然ですが、あなたはこのような長く読みづらいメールをもったことはありませんか?
件名:6月のキャンペーンに関する会議
〇〇さん
お疲れ様です。
先ほど簡単に説明したキャンペーンの件だけど、今年は1か月前倒しで実施することが会議で決まりました。
早速、来週の火曜日にチームミーティングをするので、必要なデータを集めといてもらえるかな?10年間、毎年しているキャンペーンで、今年は少し違った角度からも分析して改善していこうと考えてるから、過去3年間分のキャンペーンの結果を集めて1箇所にまとめといてもらえると助かります。結果の推移をみたいからグラフ化までしといてもらうと話し合いがスムーズにできると思う。
事前に目を通しておきたいから、今週の金曜日までに一旦データをもらえるかな?
そうそう、今年は予算も限られてるから、それぞれの年にかかった費用も調べておいてください。
それでは、よろしくお願いします。
・・・読むのも嫌になっちゃいますよね。
このような長いメールでも、最初に文章の種類ごとに分ける作業をするだけで、アクションを起こしやすくすることができます。
・種類ごとに分解する
ここでのポイントは、それぞれの文を種類ごとに分けることです。
具体的には「事実・指示・意見・質問」を意識して見つけることです。
分かりやすく色分けをしてみると以下のようになります。
【長文メールを分解する】
先ほど簡単に説明したキャンペーンの件だけど、今年は1か月前倒しで実施することが会議で決まりました。
早速、来週の火曜日にチームミーティングをするので、必要なデータを集めといてもらえるかな?10年間、毎年しているキャンペーンで、今年は少し違った角度からも分析して改善していこうと考えてるから、過去3年間分のキャンペーンの結果を集めて1箇所にまとめといてもらえると助かります。結果の推移をみたいからグラフ化までしといてもらうと話し合いがスムーズにできると思う。
事前に目を通しておきたいから、今週の金曜日までに一旦データをもらえるかな?
そうそう、今年は予算も限られてるから、それぞれの年にかかった費用も調べておいてください。
それでは、よろしくお願いします。
箇条書きでまとめると、このように分けることができます。
- 例年より1か月前倒しでキャンペーンを実施する(事実・決定事項)
- 来週の火曜日にチームミーティングをする(事実・決定事項)
- 過去3年間のキャンペーン結果を1箇所にまとめる(指示)
- それぞれの年の費用を出す(指示)
- 金曜日までに集めたデータを提出する(指示)
いかがでしょうか?
分けるという単純作業だけで、何をすれば良いのか明確になり、後は1つずつ取り組むだけです。
複雑ということは、様々な要素が絡み合っているから複雑なだけです。
分解してほどいてしまえ1つ1つは単純なもので、多くの人は分解する方法を知らないだけです。
まとめ:要素分解は実践でマスター

「要素分解」を意識するだけで、あなたの明日からの仕事の質がグッと上がり、サクサク業務をこなせるでしょう。
次の点だけ覚えておけばいつでも実践できます。
- テーマに対して、まず横に展開する(分ける)
- 横に広げた要素を縦に深掘りしていく
- 最初は大きく、徐々に的を小さく
シンプルですぐに使える「要素分解」を効果的に使う、ロジカルシンキングの基本技術でした。
難しいことは何もありません。意識して実践するだけです。
繰り返し活用することで、瞬時に理解し判断できることが自然とできるようになります。
ぜひ、あなたも明日から実践してみてください!
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