年間計画で大量に出た企画やプロジェクトのアイデア。
どれを採用するかといったチームの話し合いにキリがない。。。
あなたにもこんな経験はありませんか?
このような終わりの見えない議論でも、「見える化」し、判断をしやすくするための方法が「ペイオフマトリックス」です。
ここでは、明日から実践できる、具体的な活用方法をお伝えします。
01. ペイオフマトリックスとは
ペイオフマトリックスとは、事業やプロジェクト、アイデアが多数ある際に、見える化(視覚化)するための1つの方法です。
ビジネスシーンでは、プロジェクトの優先順位を決める際や、アイデアの採用に関する判断・意思決定が必要な際に用いられます。
ポイントとなるのは、「効果」と「費用」です。
この2つの要素を判断基準にし、見える化すると、このような図になります。

こうすると、優先して採用するべきプロジェクトは一目瞭然ですね?
これだけでイメージは掴めてしまいますが、もう少し深掘りして解説します。
02. それぞれの分類と見方
あなたも図を見ただけで、パッと判断できるように、以下のように分けることができます。
A = 効果が大きく、費用が小さい
B = 効果は小さいが、費用も小さい
C = 効果は大きいが、費用も大きい
D = 効果が小さく、費用も小さい
それぞれのプロジェクトに関して、ここまで分類することができたら、判断も格段にしやすくなります。
A = 効果が大きく、費用が小さい

この中から、1つだけ採用するとなれば、もちろん「A」の中から選ぶことになります。
図の通り、採用しない理由がないということを、あなたが理解するだけでなく、相手にも納得させることができます。
チームで取り組むプロジェクトには、全員の意識統一が欠かせません。 そのためにも、ペイオフマトリックスで「見える化」することが効果的なのです。
B = 効果は小さいが、費用も小さい

もし、これが年間計画で複数のプロジェクトを採用する場合は、「B」に入っている案も採用して良いでしょう。
費用が掛からないのであれば、やるに越したことはありません。
ただし、その場合は”時間がかからない”ということも条件に入ります。
いくら費用がかからないといっても、時間がかかるプロジェクトであれば、それは費用が高いのと同じです。
C = 効果は大きいが、費用も大きい

大きな効果が期待できるのに、費用も大きいと予想される場合、すぐには採用の決定をしない方がベターです。
AとBに関して話を詰めた後に、もう少し時間を割いて事前調査をするべきです。
- 本当に予想される効果が得られるのか?
- なんとかして費用を下げられる可能性はあるか?
- 時間や人員はどれくらいかかるのか?
- いま進めるべきプロジェクトなのか?
といった視点で、頭で考えるだけではなく、具体的なデータや数字を調べ、判断することが必要になります。
D = 効果が小さく、費用も小さい

このプロジェクトの採用はやめておきましょう。
見える化してしまった分、効果が小さいと分かってしまったプロジェクトには、モチベーションも保ちづらくなります。
03. ペイオフマトリックスの活用手順
ペイオフマトリックスの具体的な手順は、下記のとおりです。
- プロジェクトやアイデアを集める。
- ホワイトボードや大きめの紙にL字のグラフ(マトリックス)を書く。
縦軸=効果、横軸=費用(または、時間) - チームで話し合いながら、それぞれの案を振り分ける。
- マトリックスを見ながら、採用する案や優先順位を決める。
・大きめの付箋に案を1つずつ書き出すと、案の移動がしやすく便利
・先入観をなくすため、チームで協議しながら振り分けると効果的
・各案の事前調査の際に、効果と費用の予測も立てておく

04. まとめ
このように、簡単な作業で見える化するだけで、多くの利点があります。
- あなたが判断、意思決定をしやすくなる
- 相手も納得しやすくなる
- キリのない議論をなくすことができる
- チームメンバーのプロジェクトへのやる気を引き出す
また、同時に複数のプロジェクトを見ることで、関連性を見ることができます。
関連性が見えれば、減らせる作業や、同時に進める事ができるプロジェクトを判断するのにも役立ちます。
今回は例としてチームプロジェクトを使用しましたが、ある問題に対する解決策を決めるときや、個人のタスクに関しても利用することができます。
優先順位や判断に迷ったときは、ぜひ活用してみてください!
コメントを残す