2020年9月9日に、収益化できるライブ動画配信プラットフォームGoogle Fundo(ファンドゥ)が公開されました。
Google Fundoを簡単に説明すると、個人事業主やライブ動画配信者が、有料オンラインイベントを開催するためのプラットフォームです。
<GoogleがFundo提供開始をアナウンスする様子>
このページでは、Google Fundoの基本的な情報や使用の流れを解説します。
少し長くなりますので、気になる項目がある場合は、下の目次から項目をタップしてご覧ください。
1. Google Fundo (ファンドゥ)とは?
Google Fundo(ファンドゥ)とは、ライブ動画の配信者が、オンラインのイベント作成・チケットの販売・開催を可能にするサービスです。
アプリやソフトをダウンロードする必要がなく、すべてGoogle Fundoウェブサイトで完結します。

現時点(2020年9月時点)で利用可能な地域は、アメリカとカナダのみです。
あのGoogleさんですので、日本での提供もそう遠くはないでしょう。
2. Google Fundoは誰が使用できるの?
GoogleがFundoを開発するそもそものきっかけは、YouTubeクリエイターがファンと交流する機会を提供するためでした。
ただ、Googleは次のような個人や事業にも最適だと述べています。
・個人事業主や中小企業
人を集めてのセミナーやイベント、交流会の開催がいまだに難しい状況の中で、オンラインで開催をしたい場合に活用することができます。
イベントの作成、チケットの販売、開催がGoogle Fundo上で全て完結します。
参加費を伴うオンラインイベントを開催するにはFundoは最適な選択肢の1つになります。
・コンサルタント、コーチング(個人)
コロナが深刻になる以前から、ビジネスシーンではオンラインコミュニケーションツールを使用したコンサルタントやコーチングは少しずつ増え、認知されてきていました。
コロナが深刻化した後に、直接会うコンサルタントやコーチングよりも、オンライン上でのやり取りが増えたのは容易に想像ができます。
Google Fundoを通せば、コーチング前後にお金の振り込みや支払いを別のシステムで準備する必要が無くなります。
・インストラクター
フィットネス、ヨガ、ダンス、最近では様々なインストラクターが活躍されています。
人が集まること自体に抵抗を持つ人がいる中、いまだにその活動への影響は図りしれません。
そんな中で、Google Fundoは打開策になり得るのではないでしょうか。
自宅からの配信や、場所を借りての配信が可能になり、直接会わなくてもライブ動画を通してコミュニケーションが取れ、収益も得ることができます。

もちろん、ここに挙げた方々以外にも、様々なシーンで活用できることが考えられます。
・Google Fundoは大規模イベントには向かない?
Google Fundoで開催できるイベントには、人数制限があると公式サイトで発表されています。
“~ please note each event has a limited number of tickets ~”
(それぞれのイベントでチケットに制限があります)
引用:Fundo FAQ
発表時点では、明確な人数に関する発言は確認されませんでした。
制限される人数にもよりますが、大規模なイベントには向かない可能性があります。
3. Google Fundoで何ができるの?
Google Fundoには主に3つのライブ動画配信機能があるようです。
① 1対1のライブ動画セッション + 写真撮影
② グループライブ動画配信
③ ワークショップ&イベント

1つずつ簡単にご紹介します。
① Fundo – 1:1 Chat + Photos
1対1のライブ動画セッション + 写真撮影
Google Fundoの機能としての面は、収益化を除くと一般的なライブ動画配信サービスと同じです。
この1対1のライブ動画セッションでは、交流している様子を撮影できる機能が付いています。
フレームを自分仕様にデザインする機能もあるようです。
用途としては個人レッスンやコーチング、コンサルティングに向いていそうです。
② Fundo – Meet and Greets
「1人 対 多数」の形式で開催が可能
こちらはYouTubeクリエイター向けに開発されたものかもしれませんが、ライブ動画を多数の人に配信しながら、参加者が交代しながらホストと会話をできる機能もあるようです。
使いどころとしては、ファンとの交流や、いま流行りのオンラインサロンにも活用されそうです。
③ Fundo – Workshops
ワークショップ・イベント
プレゼンテーションやワークショップに向いている機能で、スクリーンのシェアや、参加者からの質問の受け付けることが可能です。
有料セミナーや、オンライン教室といった用途でも使えそうな機能です。
4. Fundo使用の手順(クリエイター向け)
イベントの工程すべてがGoogle Fundo上で完結するため、イベント開催までの手順はいたって簡単です。
① Fundoにクリエイターとして登録する
② イベントの日程を決める
③ チケットを販売する
④ イベント開催
個人的に、支払いまでFundo上で完結するのは1番の魅力だと感じます。
もし、あなたが1人でセミナーや有料レッスンを開催するとしたら、支払いに関しては特に慎重になりますよね?
別のシステムを調べて準備する必要もなく、こうやってお支払い下さいとお願いする手間も省けます。
5. Google Fundoでのチケット販売オプション
チケットの販売に関するオプションに関して現在分かっているのは以下の通りです。
・チケット価格の設定は、ホスト(ライブ動画配信者)が自由に設定できる
・割引の設定も可能
・無料イベントの開催も可能
また、YouTube Membership への特典としてチケットを利用することもできると紹介しています。
*YouTube Membershipとは、応援するクリエイターの有料会員になるYouTube上の機能。
6. Google Fundo開発の裏側
このGoogle Fundoを提供するのは、Area120というGoogle内のスタートアップ組織です。
Area120とは?
Area120とは、起業したいと思いを募らせる社員のためにGoogleが設置した機関です。
Googleに所属しながら新しい事業にトライしたいと熱意を抱く、優秀な人たちによって結成されています。
開発のきっかけ
GoogleがFundoの開発をスタートしたのは2018年で、きっかけはユーチューバーとファンの関係性に着目したことでした。
YouTubeコミュニティ内での交流の濃さや熱量に衝撃を受け、時間に関係なく、場所を問わず、多くの人にこの場所を提供できないかと考え、Fundoを立ち上げるきっかけとなりました。
参考:Fundo: a virtual experiences platform for creators
7. まとめ
Google Fundoの日本での提供開始がいつになるかまだ明らかではありません。
しかし、提供されることになれば、Fundoが活動の場を制限されてしまっているクリエイターや個人事業主、インストラクターなど、多くの人の活路になるのではと思います。
すでに提供が開始されたアメリカとカナダでの動向に注目です。
Reference:
Fundo: a virtual experiences platform for creators(Google)
Fundoウェブサイト
Fundo FAQサイト
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