QUESTの法則とは?例文で解説|セールスに特化した文章の書き方

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・商品の購入率を上げる文章の書き方はないの?
・セールスレターはどうやって書けばいいの?
・QUESTの法則って何?

 

このページではこういった疑問にお答えします。

QUESTの法則は、英語ではQUESTフォーミュラ(=Formula)と言われ、世界中のマーケターやセールスライターに認知されている文章の構成です。

 

【この記事の目的】
・QUESTの法則を理解する
・購入率を上げる文章のコツを掴む
・マーケティングにすぐに使えるテンプレートを得る

 

QUESTの法則(QUESTフォーミュラ)は、メルマガやランディングページ、セールスレターなど、文章を使ったマーケティングでは何にでも利用ができる万能な構成です。

このページでは、使い方を理解し、すぐに活用できるように解説をしています。

特に、「売り上げを上げたい!」、「お問い合わせを増やしたい!」とお考えのあなたに最適なテンプレートのご紹介です。

 

 

01. QUESTの法則(QUESTフォーミュラ)とは

QUESTの法則(QUESTフォーミュラ)とは、下記の文字の頭文字から成り立つ、セールスコピー(広告文)のための構成のことです。

Qualify:ターゲットを「絞り込む」

Understand:相手の気持ちを「理解・共感する」

Educate:解決方法を「教育する」

Stimulate:購買意欲を「刺激する」

Transition:顧客に「変化させる」

 

QUESTの法則(QUESTフォーミュラ)は、コピーライターが必ずといって良いほど知っている、業界では世界的に有名なマイケル・フォーティン氏(Michel Fortin)が自信のブログで公開した手法です。

個人のブログで公開した手法が、今や海を渡って世界中で活用されているという事だけでも、その効果を裏付ける証拠になりますね。

それでは解説に入ります。

 

 

02. QUESTの法則(QUESTフォーミュラ)の構成とコツ

QUESTの法則(QUESTフォーミュラ)には、各ステップではっきりとした目的があります。

それぞれの段階で何を意識すればよいのか、具体的に何を書けば良いのか具体的に解説します。

 

① Qualify:ターゲットを「絞り込む」

まずはターゲットの絞り込みです。

あなたの商品にお金を払いやすい人と、そうでない人を選別します。
これは、伝える相手を絞ることで、より相手に響く文章を作るためです。

多くの層に届けようとすると、結果的に誰にも響かない、ぼんやりとした文章になってしまいます。

 

まず、狙いたいターゲットを絞り、相手が抱えているであろう悩みや問題に触れましょう。

悩みや問題に触れることで、ターゲットに「あ、これ私だ」と思わせ、注意を引きます。

 

人は理想を達成することよりも、問題や悩みを解決するための方が行動を起こしやすいことが心理学で証明されています。

例えば、腹痛を予防する薬よりも、腹痛を解消するための薬の方が売れます。

言い換えると、実際に悩みや問題にさらされている人の方が行動を起こしやすいということです。

 

また、この絞り込みで使う悩みや問題は、あなたの商品やサービスが解決できるものを使用しましょう。

 

この冒頭での例文はこのような文章が挙げられます。

例: ダイエット商品の場合

・会社の同僚と海に行くのにこんなお腹見せられない
・前は自信あったのに、産後の体型がなかなか戻らない

あなたもこんなお悩みをお持ちではありませんか?

 

このように、相手を「ギクッ」とさせることができれば、第1ステップは成功です。

 

中には、問題を抱えているのに自覚していない人や、目を向けたくない人もいます。

そのため、例のような具体的な呼びかけや、質問形式の文章を織り交ぜることで、「ヤバい」と気付かせるつもりで語りかけましょう。

 

ポイント
・相手が抱える悩みや問題に触れる
・悩みや問題はあなたの商品と関連したものにする
・問題に気付かせるため、具体的な呼びかけをする

 

 

② Understand:「理解・共感」を示す

悩みを抱える相手を引きつけた後は、理解・共感を示します。
コツは、相手の横に立って共感するイメージです、

あなたがどれほど相手を理解しているかをここで示しましょう。

このステップの目的は、親近感を持ってもらい、相手とあなたの間の壁を取り払うことです。

 

次のような例文になります。

例: ダイエット商品の場合

・分かります。甘党の私も1年で11キロ太ったことがあり、いっぱい食べる”キャラ”が完成。会食ではあまり物が回ってくる始末(泣)

・本当に辛いですよね。私も同僚と海に行った時は服を抜けず、気になっていたあの子にアピールが出来ませんでした。

 

また、理解・共感を示しながらも、ちょっとしたイジワルをするのがコツです。

例えば、傷にちょっと塩を塗るイメージで、「その問題を放置すると、こんな悪いことも起こってしまいますよ?」と具体例を出します。

※やり過ぎや嘘はダメです

 

この目的は、相手の抱える悩みをより鮮明にして、「いてもたってもいられない」という状態を意図的に作ることです。

相手の頭の中にある数ある考え事や悩みの中で、1番の優先事項にすることができれば大成功です。

これが行動を促すことに繋がります。

 

抱えている問題や悩みが一度頭の中で膨らむと、忘れようと思っても無意識に考えてしまいます。

あなたにも、ある悩みや考え事が大きくなって寝る直前まで考えこんでしまった経験はありませんか?

一度明確になってしまったことは、なかなか頭から離れないものです。

  

ポイント
・相手の悩みに共感し、理解を示す
・相手の悩みを(優しく)煽って、問題意識を鮮明にする

 

 

③ Educate:解決策を「教育する」

自分の中の悩みへの思いが大きくなり、「解決したい!」と思い出したときに、解決策を教えます。

そして、ここでやっと登場するのが、あなたの商品・サービス(解決策)です。

あなたの商品がどのように相手の問題を解決できるのか、具体的に分かりやすく説明しましょう。

商品やサービスの特徴を伝えるのはもちろんですが、その特徴が相手の悩みをどのように解決してくれるのかを分かりやすく伝えましょう。

 

ここでは、”説得力”がキーポイントとなります。

説得力を上げるための材料として、下記のような例が挙げられます。

  • 証拠、データ、数字の提示
  • 悩みを解消できた実際の例
  • お客様の声やレビュー
  • 権威(誰もが認める人や機関等)の引用

 

また、あなたの話しを信じるべき理由も明示すると、より効果が高まります。

例えば、ある分野でのあなたの功績、商品の受賞歴、これまでの申込者の累計数、また、その業界に〇〇年以上勤めている、といった事も信頼性アップにつながります。

このように、あなたに対する信頼度を上げつつ「教育すること」ができたら、次のステップです。

 

ポイント
・商品と関連させて解決策を教える
・具体的な根拠やデータを示す
・相手があなたの主張を聞くべき理由を示す

 

 

④ Stimulate:購買意欲を「刺激する」

文字通り、相手に「買いたい」と思わせることがこのステップの目的です。

商品・サービスの特徴をここで箇条書きにしてまとめることで、再度、相手は整理をしながら商品について考えることができます。

ここでのコツは、文章ではなくブレットポイント(中点=「・」)を使って箇条書きにすることです。

ひとつひとつの利点に目を通してもらいやすくなり、ベネフィットが相手に響きやすくなるからです。

 

また、悩みを解決したときに訪れる、理想の未来を見せることもコツの1つです。

こんな未来が待っていますよ、といったように、ターゲットが抱いているであろう理想の未来に触れ、達成するために行動してくれるよう誘導します。

同じ悩みを抱えている方でも、描いている理想はそれぞれ違う可能性があるため、複数の理想の未来を見せることもコツの1つです。

例えばダイエット商品の場合、
「今年は引き締まった体で、海水浴を楽しみましょう!」
「オシャレな服を着こなして、憧れの眼差しを独り占めしましょう!」
「理想の体を取り戻し、勇気を出してアピールしましょう!」

と、このように方向性やジャンルを変えて理想を並べましょう。

 

ポイント
・商品の特徴とベネフィットを箇条書きで伝える
・悩みを解決したときに訪れる理想の未来を見せる

 

 

⑤ Transition:顧客に「変化させる」

QUESTの法則(QUESTフォーミュラ)最後の締めとなるステップです。

再度価格を伝えたり、割引やおまけに関する再確認、注文方法を伝えます。

返品や返金に関する保証があれば、それも購入の決め手になる可能性があるため、ここで伝えておきます。

 

いつまでに、といった”期限”を設定することも、相手の行動を促すコツです。

「鉄は熱いうちに打て」とは言いますが、その時に決めてもらうことができなければ、多くの場合、あなたの商品に対する熱はだんだん冷めていってしまいます。

 

人は、制限されてからやっと行動に移しやすくなるものです。

ランディングページやウェブサイトに実際に使われる例として、カウントダウンタイマーや、残りの日数の表示、在庫残り○○点、あと○○名様、といった”制限”があります。

対面ではなく文章で伝えるマーケティングで活用する場合、見ず知らずのターゲットにこちらからアピールするチャンスは、その文章を読んでもらう1回きりと考えるべきす。

ランディングページ、メルマガ、セールスレター等、基本的に1回読まれたときに行動を起こさせるか、記憶に残さなければ、チャンスを失ってしまいます。

 

ポイント
・価格、割引、おまけなど、オファーに関して再度伝える
・注文や申し込み方法を明確に伝える
・期限やタイムリミットなどの制限を設ける

 

 

03. QUESTの法則(QUESTフォーミュラ):テンプレート

こちらが、各ステップのポイントをまとめつつ、QUESTの法則(QUESTフォーミュラ)をテンプレートにしたものです。

あなたが伝えたいこと、売りたいものに合わせて、アレンジを加えて活用してみてください。

QUESTの法則(QUESTフォーミュラ)テンプレート】

① Qualify:ターゲットを「絞り込む」
□ 相手が抱える悩みや問題に触れる
□ 悩みや問題はあなたの商品と関連したものにする
□ 問題に気付かせるため、具体的な呼びかけをする

② Understand:「理解・共感」を示す
□ 相手の悩みに共感し、理解を示す
□ 相手の悩みを(優しく)煽って、問題意識を鮮明にする

③ Educate:解決策を「教育する」
□ 商品と関連させて解決策を教える
□ 具体的な根拠やデータを示す
□ 相手があなたの主張を聞くべき理由を示す

④ Stimulate:購買意欲を「刺激する」
□ 商品の特徴とベネフィットを箇条書きで伝える
□ 悩みを解決したときに訪れる理想の未来を見せる

⑤ Transition:顧客に「変化させる」
□ 価格、割引、おまけなど、オファーに関して再度伝える
□ 注文や申し込み方法を明確に伝える
□ 期限やタイムリミットなどの制限を設ける

 

このテンプレートを見て、あなたの商品やサービスを想像しながら「こんな感じに書けそうだな」、とイメージできましたか?

上のテンプレートのチェックボックスが全て埋まるように、順番に文章を作成するだけです。

ぜひここで保存して、実際に活用してみて下さい。

関連:セールスライティングに絶対に欠かせない文章の書き方6選

 

 

04. QUESTの法則(QUESTフォーミュラ)の効果を引き出すには

このQUESTの法則の効果を最大限に引き出す2つのポイントをご紹介します。

まず、1つはターゲティングです。
QUESTの法則の1番最初のステップ、Qualify(絞り込み)がズレてしまうと、その後の文章がどれだけ良くても、まったく響かない結果になってしまいます。

ターゲットの悩みだけではなく、行動パターン、思考、年齢、趣味など、あらゆる視点で考察し、あなたの商品・サービスにぴったりのターゲットを設定します。

ターゲット設定方法に自信がない方は、こちらの記事を参考にしてください。

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ターゲティングの活かし方|設定方法と活用テクニック

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2つ目が、「4つの学習タイプ」を理解して、相手に響きやすい文章を作成することです。

これは行動学者が提唱した、人は性格や学習タイプによって”情報の受け取り方”が違うという研究結果です。

ターゲットを絞ったとはいえ、思考や価値観には差があります。

その中で、ターゲットのどの人にも響きやすい文章を書くコツを、こちらの記事で解説しています。

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「4つの学習タイプ」を例文で解説|相手のタイプに合わせた伝え方とは?

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QUESTの法則は、すでに多くの企業やマーケターによって活用されています。
効果を最大限に上げたい、差をつけたいという方は参考にしてみてください。

 

 

05. まとめ

いかがでしょうか?

文章構成のテンプレートとして紹介しましたが、考案者のマイケル氏は、「QUESTの法則はガイドであり、ルールではない」と述べています。

セールスレターやメルマガに利用していく上で、土台として活用し、効果的だと感じた他の手法や要素を織り交ぜながら発展させてみてください。

 

Reference:Want Better Copy? Go On A Quest! (Michel Fortin)

 

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